
「藻場要る(もばいる)」(海藻・海草マップアプリ)の作成構想は、昨年(2022年)動き出したところです。
昨年8月、サバソニメンバーで、アマモ(海草)や海藻の現状について勉強会を開催したところ、現状で伊豆半島のどの海岸にどんな海藻や海草が生えているか、誰も把握できていないことがわかり、(藻場の情報を持っている人たちに)ヒアリングなどをして、藻場の情報が見える化できれば面白いのでは、との意見が出たことが始まりです。
構想を具体化していくうちに、どうせなら、一般の観光客、ダイビング関係者、漁業関係者など、海に集まる様々な人たちを巻き込んで、みんなで藻場の情報を共有する仕組みを作ることができれば、より多くの人たちに藻場の大切さを伝えることができると考えました。
そこで、ウェブサイトの地図上に誰もが藻場の情報を投稿できるマップアプリ 「藻場要る(もばいる)」の開発に踏み切りました。
現在、「藻場要る(もばいる)」の初版(Ver.1)は、ほぼ完成し、令和5年7月から、共用開始しました。
サバソニとして、「藻場要る(もばいる)」に投稿する藻場情報を収集する地域は、伊豆半島が中心になりますが、「藻場要る(もばいる)」に参加していただける人は、基本的には日本全国すべての海岸・海、さらには世界中のどこの海岸・海でも藻場情報の投稿が可能です。
特に種類は決めていません。理由は、投稿していただく大多数の一般の人たちにとっては、海草や海藻の名前や種類を同定することは難しいことだからです。
したがって、「藻場要る(もばいる)」では、「この海岸に行ったら、こんな海藻がありました。」とか、「この海岸には海草はなかったです。」といった海藻・海草のあるなしに関する情報だけでも投稿できるマップアプリとしました。
藻場の保全・再生活動に取り組む環境保全団体や漁業関係者の皆さんには、可能な範囲で、海藻・海草の名前や種類まで、投稿していただければと思います。
1登録方法:スマホやタブレット、パソコンなどのブラウザソフト(サファリ、グーグルクロームなど)で、「藻場要る(もばいる)」マップアプリページ( https://mobairu.jp/ )を開き、ユーザー登録してください。
2投稿方法:ユーザー登録者は、海岸や海に行き、海藻・海草を見つけた時、又は海藻・海草を見つけられなかった時も、その場所の写真を撮影(陸上、海上、海中のいずれからでもOK)し、「藻場要る(もばいる)」に投稿してください。
同じ場所(海岸・海)で、季節や年月が異なる投稿を多くしていただくことで蓄積される「藻場要る(もばいる)」データと、MaOI機構(※1)が運営するBISHOP(※2)上の海流・水温データや海底地形図とレイヤリング(統合解析) して、「こういう条件なら、藻場が増えるのでは」という藻場再生・復活に必要な条件を導き出し、「(条件が一致する)ここなら効率的に藻場を増やせる可能性が高い」ということを可視化していくことです。
※1 一般財団法人マリンオープンイノベーション機構
https://maoi-i.jp/
※2 B lue I nnovation of Sh izuoka O pen Data P latform
https://maoi-i.jp/bishop
サバソニとして、今後、「藻場要る(もばいる)」マップアプリの管理やバージョンアップを常に行っていくために必要な資金を確保することが最大の課題です。
また、多くの人たちに海草・海藻の大切さを伝え、「藻場要る(もばいる)」に参加してもらうこと、そして、継続して投稿していただく仕組み作りも課題となります。
是非、多くの皆さんに「藻場要る(もばいる)」を登録していただき、海藻・海草情報の投稿をお願いします。