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駿河湾深海魚の
ふか〜い話
DEEP SEA STORIES IN SURUGA

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ソデナシカラッパ

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ふか〜い話

ソデナシカラッパはカラッパ科のカニの一種です。
Box crab、Shame-faced crabと2種類の英語名を持ちます。”Box crab”の名前は危険が迫っている時に大きなハサミと大きな甲羅で脚を隠し、箱のようになる(写真1)ことに、”Shame-faced crab(恥ずかしがり屋のカニ)”の名前は、大きなハサミで顔を隠して恥ずかしそうにしているように見える(写真1, 2, 3)ことにそれぞれ由来するようです。
牡蠣や巻貝などの無脊椎動物を餌とし、大きなハサミは貝などを割って中身を食べるのに適した形をしています。
ハサミは左右ほぼ同じ大きさですが、形は異なり、右側の不動指の付け根に大きな突起があります。この突起を巻き貝の入口にひっかけ、缶切りの要領で、巻いているのにあわせて切り壊して中身を食べます[5]。
食用にはならないようです[5]。
レア度 ★★★★★(★の数が多いほどレアです)

詳しい情報

学名
Paracyclois milneedwardsi Miers,1886
和名
ソデナシカラッパ
英名
Box crab, Shame-faced crab
分類群
十脚目短尾下目カラッパ科ソデナシカラッパ属
サイズ
甲幅17.3〜53.3mm[3]
形態的特徴
甲は前半部が丸く、側縁は後縁に近い部分が狭くなり、楽器のハープ型をし、甲背は強く湾曲しています[4]。後側縁に4個、後縁に3個の鋭歯が並び、甲表面には2条の縦溝が走ります[4]。はさみ脚(あし)は幅広く、甲の前面を覆います[5]。
生態
日本、台湾、南シナ海、フィリピン、アドミラルティ諸島、ソロモン諸島の水深80-349mに生息しています[1][2][3]。
捕獲日
2021年11月30日
捕獲場所
宇久須沖

出典

1. Galil, Bella S. (2007): The deep-water Calappidae, Matutidae and Leucosiidae of the Solomon Islands, with a description of a new species of Euclosia Galil, 2003 (Crustacea, Decapoda, Brachyura). Zoosystema 29 (3): 555-563, DOI: http://doi.org/10.5281/zenodo.4689950
2. Masatsune Takeda and Marivene R. Manuel-Santos (2006) Crabs from Balicasag Island, Bohol, the Philippines: Dromiidae, Dynomenidae, Homolidae, Raninidae, Dorippidae, and Calappidae. Mem. Natn. Sci. Mus., Tokyo, (44): 83-103
3. Williams, A.B. abd Child, C. A. (1988)Comparison of Some Genera and Species of Box Crabs (Brachyura: Calappidae), Southwestern North Atlantic, with Description of a New Genus and Species. Fishery Bulliten, U.S. 87: 105-121
4. 原色日本大型甲殻類図鑑(Ⅱ)
5. 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)

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