硬い殻が甲冑「具足」のようであり、これが「具足(グソク)虫」の名前の由来で、上半身と下半身が別々に脱皮をします。節足動物門:軟甲綱:等脚目に属しており、ワラジムシやダンゴムシと同じ仲間です。近年は、そのキモ可愛い姿で人気者です。 飼育は比較的簡単で、東海大海洋博物館等多くの水族館で飼育されています(オオグソクムシのいる動物園水族館)。
餌の乏しい深海では、魚の死体などが沈んでくるとこれを嗅ぎつけて多くのオオグソクムシがよってくるようです。調査用の網にかかった深海ザメのお腹からオオグソクムシがたくさん出てきたという例もあります[3]。
一般的に食用ではありませんが、食べることは出来、同じ甲殻類のシャコやエビの味に近い味のようです。食用として販売もされています(深海魚直送便 2021/06/09)。 しかもかなり高級です(オオグソクムシ串焼き)。
駿河湾に面している焼津市では、生きた焼津深海オオグソクムシをふるさと納税への返礼品として大変話題になりました。高知県室戸市でもふるさと納税の返礼品となりました。丈夫で飼育しやすい深海生物で、10°C程度の冷たくきれいな海水さえあれば、魚の切り身やオキアミを与えて生かしておくことができ、現在も飼育、観賞用に、熱帯魚・観賞魚店やインターネット等で生体が販売もされています。
同属の近縁種でメキシコ湾等に生息するダイオウグソクムシ(学名 Bathynomus giganteus)とともに、ぬいぐるみ、Tシャツ、リュックサック、オオグソクムシノボリ(こいのぼり)、キーホルダー、缶バッチ、携帯ケース、ケーキ、おせんべいや、なんとビール等、多くのグソクムシグッズが作られ販売されています。
レア度 ★★☆☆☆(★の数が多いほどレアです)
1. 深海生物ファイル p83, p170-p171 北村雄一 著 2005年 ネコ・パブリッシング
2. 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
3. 深海魚摩訶不思議図鑑(改訂新版) p89、北村雄一 著 2011年 保育社